読書メモ
- 背の高い親から長身の子どもが生まれるより高い確率で、こころの病は遺伝するのだ。
- 現代の遺伝学が明らかにしつつあるのは、「どんなに努力してもどうしようもないことがある」という現実だ。
- 近年の脳科学は、無意識も知能をもっており、それはある領域では意識(論理的思考能力)を超えることを明らかにしつつある。
- 逆境にいる社会的被害者の人間的尊厳を大切にしたいと思う気持と、そのような人がこうむる能力面における劣勢をかたくなに否定することとは、理性的に区別しなければならない。若いとき識字能力を潰された人々も、親の世代になって、「我々知識人エリートが持つ識字能力がなくても、立派に生活している」という主張が通るのだったら、そういう人々を特別に考慮せよという主張もできなくなる。(中略)社会的犠牲としての非識字が世代をまたがる事実を教条的に否定しても、犠牲者自身や真実にとってプラスにならない。心情的に困難ではあっても、もし悲劇を本当になくしたいのであれば、事実を事実として直視しよう
- 世界を「俺たち(善)」と「奴ら(悪)」に分割し、善悪二元論で理解しようとするのは、それがいちばんわかりやすいからだ。古代ギリシアの叙事詩からハリウッド映画まで、人類はえんえんと善が悪を征伐する物語を紡いできた。
- 世界を複雑なものとして受け入れることや、自分が「悪」で相手が「善」かもしれない可能性を疑うことは、この単純な世界観をはげしく動揺させる。
- 中学校で習うようなことだろうが、統計的事実を経験的事実(外れ値)によって否定することはできない。 これは典型的な 誤謬 だが、それとは逆に、「統計的事実の一般化」という誤解も頻繁に見られた。
- 「知能に対する遺伝の影響は成長とともに高まり、幼児教育の効果は思春期になるとほぼ消失する」という発達行動遺伝学の知見は、ヘッドスタートのような教育支援に深刻な疑問を突きつける。
- 言語的知能が低いと(いわゆる口べただと)、世界を脅威として感じるようになる。なんらかのトラブルに巻き込まれたときに、自分の行動を相手にうまく説明できないからだ。
- 近年の脳科学は、この予想どおり、他人の道徳的な悪を罰すると、セックスやギャンブル、ドラッグなどと同様に快楽物質のドーパミンが放出されることを明らかにした。ヒトにとって「正義」は最大の娯楽のひとつなのだ
まとめ
- 遺伝的要因が個人の能力や性格に与える影響など、一般的には触れにくい話題にも踏み込んでおり、著者の考えというよりはデータを読者に提供したうえで、それを見てどう思う?という疑問を投げかけているように読めた。考えさせられる内容が詰まったものであった。
20代前半までは東京で音楽をやりながら両手の指以上の業種でアルバイト生活をしていましたが、某大手プロバイダのテレアポのバイトでPCの知識の無さに愕然とし、コンピュータをもっと知りたい!と思ったことをきっかけに25歳の時にITの世界に未経験で飛び込みました。
紆余曲折を経て、現在は個人事業主としてお仕事させていただいており、10年ほどになります。
web制作から企業システム構築、ツール開発など、フロントエンドもバックエンドもサーバーもDBAも依頼があれば何でもやってきた雑食系エンジニアです。
今風にいうとフルスタックエンジニアということになるのでしょうか??
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