【読書メモ】言ってはいけない―残酷すぎる真実―

読書メモ
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  • ひとは幸福になるために生きているけれど、幸福になるようにデザインされているわけではない。
  • 一般知能はIQ(知能指数)によって数値化できるから、一卵性双生児と二卵性双生児を比較したり、養子に出された一卵性双生児を追跡することで、その遺伝率をかなり正確に計測できる。こうした学問を行動遺伝学というが、結論だけを先にいうならば、論理的推論能力の遺伝率は 68%、一般知能(IQ)の遺伝率は 77%だ。これは、知能のちがい(頭の良し悪し)の7~8割は遺伝で説明できることを示している
  • 依存症(アルコール中毒)、統合失調症(精神病)、反社会性パーソナリティ障害(犯罪)に遺伝がどうかかわるのかも、行動遺伝学者によって1960年代から研究されてきた。そこでは、精神疾患(ひとのこころのネガティブな側面)にも遺伝が強く影響していることが繰り返し確認されている。
  • これを調べたのが遺伝率で、「身長の遺伝率 66%」というのは、背の高さのばらつきのうち 66%を遺伝で、 34%を環境で説明できるということだ。  よくある誤解は、遺伝率を個々の確率と取り違えることだ。身長の遺伝率は、「背の高い親から 66%の確率で背の高い子どもが生まれ、 34%の確率で子どもの背は低い」ということではない。
  • 消費者が美形の相手から商品を買ったり、サービスを受けることを好むからだ。  私たちは「美貌格差」を批判するが、その差別を生み出しているのも私たちなのだ。
  • 子どもが親に似ているのは遺伝子を共有しているからだ。子どもの個性や能力は、子育て(家庭環境)ではなく、子どもの遺伝子と非共有環境の相互作用によってつくられていく。そしてこの過程に、親はほとんど影響を与えることができない。  親は子どもをクリスチャン、ムスリム、仏教徒にすることはできるかもしれないが、親が望むような性格にしたり、有用と考える能力を持つように育てることはできない。なぜなら子どもの成長に、共有環境=子育てはほとんど関係ないのだから。

 

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